2023年
9月のメッセージ
子育てと音楽活動
私には娘が二人います。まだまだ幼い子ども達。家では「ママ」「ママ」の声が響きます。8月のコンサート本格復帰に向けての日々は、夏休みが重なったこともあり、子ども達にかなり我慢をさせてしまったように感じました。また、周囲の多大なる助けにより、自分の活動が成り立ったことを、どう捉えるか。感謝の気持ちと共に湧いてくる様々な思いがありました。9月はそのことを、深く深く考えていました。
私がいま、音楽を純粋に美しいと思ったり、音楽に浸りきる無邪気さを取り戻せたのは、まぎれもなく子ども達との触れ合いが大きく影響しています。大自然に目を向けたり、足元の小さな動植物に心を寄せたり、子どもの生き方とは「生きること」「地球の豊かさ」「壮大な宇宙の不思議」など、いわば芸術の神髄を日常で味わいつくすことである、と感じるのです。
私は、この子ども達とのエネルギーの交換を切り離す行為は、自分の求める心を否定することと同じだと思ったのです。
音楽活動と子育ての並行は、時に難しく、もどかしさを感じることもありますが、子育てとは、言葉通りの一方的な「親が子を育てる」というものではなく、「子どもと生きること」そのものであり、そしてそれは壮大なスケールの芸術なのです。子どもと生き、音楽を奏でていく、それは極上の生活なのだと気づいた今日。さわやかな秋風が、私の心と体に通り抜けた気がします。
8月のメッセージ
学びについて。インターネットが発達した今、学びの場は非常に多くあります。こちらが学びたいと思ったら、いつでも耳から、目から、学びを得ることができるようになりました。私もInstagramやYouTube、zoomを活用して、音楽以外の分野についても学ぶようになりました。もちろん日常の生活の中にも学びは満ちています。うまくいかないことにこそ、学びが隠されていますね。
8月は、演奏活動本格復帰の第一段となるコンサートを開催しました。開催に至るまでの日々は、毎日が学びの連続です。目標に邁進しているときは、小さな発見に感動し、つまづいても立ち上がる瞬発力があります。勢いがあります。
皆さまの応援のお陰様で夏のコンサートは、たくさんの方にお喜びいただく機会となりました。コンサートに足を運んでくださった皆様、誠にありがとうございました。学びの日々、そしてご縁いただいた皆さまに感謝です。
コンサート後は娘たちと夏休みを満喫しました。
そして来月は、教室の発表会です。生徒の皆様とご一緒にまた駆け上がります。
7月のメッセージ
私には夢があります。
それは、音楽の幸せな波動を皆様にお伝えしていくこと。
音楽には浄化のチカラがあります。
私がいま、こんなにも穏やかでいられるのは、音楽に守られてきたからです。
私のこれからの活動は、音楽への恩返しです。
6月のメッセージ
今日は音楽以外の話をしてみます。
子どもの頃から走ることが好きでした。
理由を聞かれても、理由なく好き、理屈なく好きでした。
走ると、息があがり、身体に意識が向かいます。次つぎに移り変わる景色が目に飛び込んできます。太陽が出ている日は、日射しが肌を焼いていく感覚もあります。この全てが楽しいのです。
地球を生きている自分と植物と空気と戯れて、今を生きている喜びを、全身で力強く感じるのです。
さて、しかし中学から音楽の道に進んでからは、走ることを封印していました。
今となっては笑ってしまう話なのですが、オリンピック選手になれないならば、意味がない、と本気で思っていました。0か100かの性格なのですね。
そして月日は流れ、結婚して子どもができて、娘達と公園を走りまわるようになり、ふと、よみがえるのです。風を切り走り抜ける爽快感。木の根っこを足裏に感じて、バランスをとる楽しさを、身体が覚えていました。思いきって、今年1月から月例のマラソンイベントに参加。まずは子どもと一緒に1㎞から。そして今月はトレイルラン(山道を走る)11㎞にも挑戦しました。これがもう、とにかく楽しい。体がキツくても、呼吸がしんどくても、笑ってしまう。
ピアニストとRUN、このギャップに驚かれることはありますが、ピアノは音楽で、地球上の全ての息吹きを感じ、宇宙を感じ、走ることにおいても、全身で地球を感じ、生命の喜びを感じ、私にとっては実はどちらも同じなのです。
そんなことを感じる6月水無月でした。
5月のメッセージ
初夏の日差しが眩しいこの頃。皆様いかがお過ごしですか。
今日は、私がピアノを弾く理由を綴ってみます。
私がピアノを弾く理由、それは音を出すことが楽しいからです。
とってもシンプルですね。
もう少し詳しく言いますと、ピアノの弦の振動が心地よいからです。
皆さんはピアノの音にどんなイメージをお持ちですか?
ピアノはヴァイオリンや他の弦楽器、または管楽器と違って、鍵盤をタッチすれば、音が鳴らないことはないし、音程も必ずドはドとして鳴ってくれます。しかし、弾き方によって響き方は全く変わってきます。
皆さんはどんな音色が好きですか?
私は、柔らかい音色が好きです。その音色を出すと、空気中が喜びでいっぱいになっているように感じるのです。その響きに包まれているときは、温かなその空気に漂っているような不思議な感覚になります。愛や調和を感じるのです。
それが心地よくて、ピアノを弾いています。
皆様とも、ぜひ、音楽で幸せな時間を共有して参りたいと存じます。
4月のメッセージ
私たちの心を春の喜びにいざなってくれた桜の花は、春風に乗り、顔をかすめながら遠くへ舞っていきました。今はすっかり葉桜となり、自宅の庭の山桜も、新緑に陽のひかりを反射させて、きらきらと鮮やかな景色を見せてくれます。新緑の瑞々しさは目も心も潤してくれますね。鳥たちも楽し気な声を響かせています。
我が家にも、素敵な音色が響くようになりました。
Shigeru Kawai のピアノが自宅に入りました。
いよいよ演奏活動再開の準備が整いました。
担当してくださった楽器店の皆さまに心より感謝申し上げます。誠にありがとうございました。
今後は8月の演奏会、秋の演奏会、12月の演奏会、コンクールの審査等、続々と活動予定が入っています。
これからの活動を通して、演奏の楽しさ、生きることの楽しさを心を込めて皆様に伝えて参ります。
3月のメッセージ
桃の節句を迎えました。陽の光が暖かく、春を感じます。
公園を散歩すると、梅の花が満開でいい香りが風に乗ってきました。
桜の木には小さな蕾がしっかりと見えました。葉も落ちた冬の間、桜は春を待ちながらエネルギーを幹に蓄えています。目には見えないけれど、桜の木の細胞には喜びが満ちているように感じました。開花の喜びが満ち溢れたとき、私たちに美しい花をみせてくれるのでしょう。私は、そのまだ花をつけない桜に感動し、共感しました。
長い準備期間を経て、私もついに新しいスタートをします。
羽ばたく前はドキドキします。しかしそれを乗り越えた時に見える世界は、広く、美しく、輝いていることでしょう。飛び立つのは一人で、ではありません。携わってくださった多くの皆さまに感謝して、これからも温かい世界で皆さまと喜びを共有したいと思います。
2月のメッセージ
いよいよ2023年がスタートしました。皆様いかがお過ごしですか。
4月から末の娘が幼稚園に入園するので、そのタイミングで演奏活動も本格復帰できるよう準備を進めてまいりました。間もなく、新しい防音室とグランドピアノが入る予定です。
これからの音楽人生がますます楽しみになりました。
皆様とご一緒に音楽を共有できる日を楽しみにしております。